孤独な少女と孤独な記憶(4) 孤独な少女と孤独な記憶(1) 孤独な少女と孤独な記憶(2) 孤独な少女と孤独な記憶(3) 彼女の肉体の反応に、ハッキリと悪意ある男の姿を感じた。 身体の処女性と同時に、彼女の心の裡の処女性がより一層傷つけられていることに、僕は何度も立ち止まる。僕の指が触れるたびに硬直する身体と、無意識に押し返そうとする腕の力の強さとは裏腹に、自らの肉体の変化が彼女自身の意識を裏切ることにも深く傷ついているようだった。嫌悪と快感のせめぎ合いに身悶えする彼女を圧し拡げることで、僕自身もいつしか猛々しい欲望に押し流されていた。 優しさを求めている彼女に、どこかねじくれた欲望に染まった僕は、跡の付くほど強く彼女の乳房を噛む。両腕で強く僕の身体を押し返しながら、突き上げるようにからみつく彼女の下半身に、僕達の欲望はいっそう大きくなっていく。 耐えきれない快感を口にすると、彼女は身体を入れ替えて僕の上になった。両腕で辛うじて自らの身体を支えながら、いっそう深く僕の欲望の中心を求めて弓なりに上体をそらせる。もはやそこには、怯え、恐怖する彼女の姿はなかった。真っ白に蒸発した思考の奥から、好色で強靭な欲望の虜となった彼女が現れる。ここまで彼女を恐れさせ、尚かつ、貧欲な欲望に駆り立てる事を教え込んだ男の存在が僕の頭をかすめる。 それは、お互いの孤独を認め合うようなSEXだった。誰かの指の記憶を消すかのように激しく悶える彼女と、ひとつひとつの反応に、彼女を抱いた男の姿を思い浮かべる僕・・・本当はお互いの肉体など必要としていないのではないか?孤独なオナニーに耐えられないだけではなかったのか?彼女の奥深くに射精しながら、彼女が絶頂で呼んだ男の名前に嫉妬することで、僕は辛うじて彼女を愛していると信じようとしていたのかもしれない。
何故こんな文章を書くのか?実は自分自身でもよく分かりません。有り体に言えば、もはやSEXに過剰な期待を抱く年令ではなくなっているのでしょう。だからこそ、書いているのかもしれません・・・いずれにしても自らの意図する事にあまり正直とはいえない性格ゆえに、全ては曖昧なままです。
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