作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズは、イギリスで生まれ、聖職者であった父親の他界後、母親の実家で育ちます。と言っても母親の伯父は進化論で知られるダーウィン、また曾祖父は陶器で有名なウェッジウッドという恵まれた環境でした。 オルガニストや留学を経て、王立音楽学校の作曲科教授になりますが、イギリスの民謡や古い教会音楽に造詣が深く、1921年に作曲されたこの曲にも16世紀の旋法が取り入れられています。また教会で演奏されるよう、ミサ通常文を歌詞とし、四重唱と二重合唱という小編成で演奏されます。 初演は1922年、バーミンガムのコンサートホールで行われましたが、その後作曲者の望みがかなえられ、ウエストミンスター寺院で演奏されました。1958年に亡くなった彼は、そのウエストミンスター寺院に葬られています。