1996.2.16~29



2月16日
 それは昨夜の事だった。例によって、人に影響されやすいと言う愚かな性格故、近所にある怪しい中華料理店に出撃して、思いっきり、むねやけしとります・・・パンシロンあったっけ。
 新青梅街道の三ツ木<どローカルな地名が出てきてしまいました、すいません。とにかく、東京郊外は、幹線道路に面したとある中華料理屋。外観が先ずユニーク。中華料理と言うよりも、エスニックな雑貨屋さんとでも呼びたいたたずまいで、大きな看板には食卓で何やら共食い中とおぼしき豚が三匹ほど。百珍百菜、中国姐々的家庭料理、飲茶点心、韮菜万頭etc<漢字かなりいいかげん)などと大書された文字が見え、さらには軒先にずらっと並んだジャンキーな雰囲気の瀬戸物の中国人形がますます怪しげ。ね、いかにもそれっぽいでしょ。車を止めておそるおそる中へ。
 投げやりだが、しかし仕事の切れは抜群、てな感じのおじさんが一人。右手のカウンターからは、おぉ、あれは広東語、北京語でも可。とにかく、たもりの四カ国対抗麻雀のような会話が聞こえる。店内はブレードランナー冒頭のうどん屋のよう。「お客さん、一杯で充分です。」そんな声はかからなかったが、タンタン麺、ピーナツ入りニンニク炒飯、酢豚、それに鉄鍋焼餃子なる怪しげな餃子も注文する。最初の一口、うん、いける。ボリュームも充分。麺もストレートの細麺で何やら玄人受けしそう。しかし、大事なことを忘れていました。自分は中華、最近弱かったす。以前は大好きだったんですが、油が・・・だんだん胸やけして、最後はどーもね、状態。
 味には個人差があるので断言するのは難しいのですが、自分にはみんなどこか、少し味がはずれてるように。まずくはないっす。まぁ、個人的に味が合わなかったと言うだけかも。ただ店構えや料理のバラエティーはなかなかのものです。若い人にはおすすめかも。店名は「万豚記」う〜ん、名前まで怪しい。
 本日は、グルメ紀行「ナイスだがやニッポン」制作中京テレビでお送りしました。


2月17日
 さっき地震がありました、てのは、有りがちですね。けっこう揺れた気がしましたが。震度的には東京は大したことない。地震というものは、その揺れの最中の不安感がたまりません。この揺れは大きくなるのか、それこそ阪神大震災の悪夢が再現するのか、そんな不吉な予感が頭をよぎったりします。実際何事もなく納まってしまうと、そんなものかと、再び日常が揺り返してくる。
 地震から、少し考えたこと。
 北海道のトンネル事故、遺族(と書いて良いのかな)のコメントがつらいです。残された家族の心労も理解できますが、あまりに身勝手な気がします。日本人はこんな時、耐えることで人間としての大きさを感じさせてくれたのですが・・・救出(誰が生存を信じているのでしょう)の遅れを居丈高にテレビにコメントするのを見るのは、ホントつらいです。馬鹿な役人には正々堂々と要求して下さい。しかし、実作業にあたる人たちのことも少し考えてほしい。危険な作業を不眠不休で続ける人たちへの声が聞こえないのは、自分が聞き逃しただけ?美しいことばで話す大人が少なくなりました。うわべではなく、心根の正しさがその人となりになって現れるような、そんな人たちが少なくなったような気がします。


2月18日
 思いの他の大雪に振り込められた1日。おもてを通り過ぎる車のチェーンの音に目覚めた私は、寝床の中でくわえ煙草のまま、さてどうしたモノかと思案していた。くっくっくっ。本日は日本の伝統芸能、私小説<とっくに死滅・・・の文体模写から始まりました。
 どっひゃ〜ん、びっくりしたでやんす。うん、やっぱりこっちがなじむなぁ。昨夜はずっとメール書いてて、外の雪には無頓着だったんですが、けっこう昼近くなっても残ってます、ゆき。多摩ビール試飲会&tama-soc名刺お届けツアーは雪の八王子へ向けて出発する事になりました。大通りは大丈夫でも、裏道の日陰は凍ってる場合があるので、特に注意しないと。雪の日に調子ぶっこいて、止まってるトラックに横滑りでぶつけたこと有、です。
 と、本日分を更新しておいて続きがあれば後ほど。

 はい、ただいま。tama-socビール試飲会は無事終了しました。自分はコーラ飲みました。うん、これはうまい、と言う人なし<そんなにまずかった?つまみに、もう少し力入れた方が良いのでは。何やら、ありきたりのメニューに見えましたが・・・なごやかな談笑の数時間ののちに、各自それぞれの車にて現地解散。このコメントも随分ありきたり。
 近藤さんと竹本くんを聖跡桜ヶ丘駅まで送り、多摩そごうへ奥さんと子供を迎えにゆく。子供達はすっかり退屈している。母親はお店めぐりと子供達の管理・運営にこれもお疲れの様子。メゾ・何とかの気恥ずかしい名前の店でお入学用の服を買う。ただの公立校の入学に、ばかげた値段のばかげた洋服。もちろんばかげた洋服とは言えません。言ってもいいけど、誰か責任とってくれますか。ブラウスだ、靴だ、靴下だ、アンダースコートだと、際限もなくでてくる付属品の山。いい加減にしろ、と言えないやさしい父の今日この頃であった。おわり。


2月19日
 夕べは早めに寝たんですけどね、今日もねむいネタです。
 朝、子供達と顔合わせてないですね、ここんとこ。保育園に向かう時間はまだ寝てますので、でっかい「いってきま〜す」の声で目が覚めて、あ〜、とかう〜とか、意識朦朧のままお返事して、又寝たりしちゃいます。イカンですかね?午前中はほとんど仕事になりません。あ〜、もう11時だ。MLのメールとniftyのログ読み終わると、毎日大体このくらいになりますね。niftyの未読処理が最近つらいっす。<巡回増やしすぎ。
 う〜、本日は不調。頭いたい。風邪かな?
 Z〜Z〜Z〜、昼寝しました。ちょっとスッキリしたかな。いい加減な更新ですいませんでした。
 寝てる間に、illustrator5.5Jのアップグレードの案内が来ましたです。あまり魅力的なアップグレードとも思えませんが、最近少し不安定な処があるので、この際速攻でFAXしました。えらい込んでますね、FAX。全国からFAXが殺到してるんだろうな。adobeのアップグレード担当(かわいい声の林さん)、がんばってね。みんな名指しでご指名しましょう。6.0に期待してますが、日本語処理はまた、大幅遅れになるんでしょうか。Photoshopのように英語版のまま日本語が通ればgoodなのに・・・フォントがらみでそれは難しそうですね。ATMの話は聞かないのでバージョンアップは当分なしなのかな。


2月20日
 決めましたです、わたし。毎週火曜は「鈴木京香ちゃんの日」とします、全国的に。私の日記を捧げましょう、彼女の純な心とたぐい希な美貌に。やっほ〜。苦情は受け付けません。
 河原のギタリストより、タレコミが有りました。どうも、サンキュ〜でした。京香ちゃんに会いたいときはこちら、人物紹介や、過去のストーリー、どうでも良い"おおっさわたかお"くんのインタビューも有りますね。他には登場するゴールデンレトリバーの紹介。そうか、大沢君と犬は扱いが同じ。えぇい、そんなことより、京香ちゃんのインタビューも乗せんかい、日テレ。
 さて、記念すべき第1回「鈴木京香の日」のトピックスは、彼女の魅力について、いいかげんに掘り下げるデス。
 彼女の魅力、それはなんと言っても彼女自身。完璧なまでにプロポーショナルな彼女の容貌。人の顔の魅力は、そのバランスにあります。アンバラス=コケティシュと勘違いしたぼうや達によって、日本のアイドルはバカ顔に統一されてしまいました。いわく、ちばれい・神田うの。本当にバカかどうかは・・・多分バカ。唄歌う、あむろなんとか(ガンダム思い出したのは僕だけ?)も、そうですね。中畑さん、やっぱりファン?
 話を戻すと、京香ちゃんの整った顔=整いすぎて冷たい印象を与えかねないほどの美貌を、鼻の上のほくろ?が救ってます。まさに造形の妙。お肌の荒れがちょっと気になる方、僕も彼女の肝臓が心配。50年前の銀幕にデビューしていれば、間違いなく大スター。松竹大船で小津安二郎が舐めるようにローアングルでとってたでしょう。しかし彼女が現代に誕生したならばこそ、僕たちはリアルタイム京香ちゃんを堪能できるわけです。願わくば、あまりテレビにでてスポイルされないよう。間違ってもテレ朝のドラマ何ぞにでないように。テレ朝のドラマ部門はまさに、死屍累々。


2月21日
 1日遅れで、今度はページメーカー6.0Jのアップグレード案内が来ました。25,000円は痛いぞ、アドベ。しないわけにも行かないので、泣く泣くFAX。ほとんど使わないのに〜。ぜんぜん元とれてないです、ページメーカー。HTMLの変換プラグインもほとんどおまけ状態みたいだし。しょうがない、趣味でアップグレードだ。
 買ったまま、ほとんど使わないソフト、それはソフトの墓場。毎夜、ハードディスクの闇の中、Bツリーの林の陰で泣いています。総額は・・・恐ろしくてとても奥さんには言えません。
 本日未明にチョットだけ更新しておいてから、思わず仕事に熱中して、日記の続き書くの忘れそうでした。危ない危ない。明日のMAC EXPO襲撃ツアー実行のためには仕事を詰めておかないと、あとでえらい目に遭いそうだったもので、久しぶりに仕事に身入れました。
 奥田さんはお知り合いの告別式とかで、残念ながら参加取りやめとの事。ステップのEXPO記念売りだしのPowerbook5300cs、210,000円。う〜、やってまいそ〜。まぁ、多分売り切れでしょ。出来たら、当日幕張から日記の更新やりたいな、グレ電使って。


2月22日
 つかれました、MAC EXPO。今年で、多分3回目だと思いますが、何だか年々お祭り気分が薄れて、ビジネスライクな印象の強いEXPOでした。去年も感じたのですが、今年は一層おまけがない。集まる物は、ほとんどパンフレットのみ。やたらアンケートばかり書かされるので、受付には近づかなかったのですが、CD-ROMを配っていたのはADOBEだけだったのかな。紙はみんなお断りしていたので、会場でのパンフレットもほとんど集めてません。illustrator5.5J、pagemaker6.0Jは今日正式発売とかで、ステップ等で沢山並んでました。うれしかったのは、英語版ページミルのレジストレーションを日本のADOBEで受け付けてくれるそうです。4月に日本語版を格安で提供と言うことでしたので、やっほ〜。
 何だかおもしろくないレポートだな。話題を変えます。
 フジテレビのブースでCD-ROMを売ってた子がかわいかったです。あと、ADOBEでページミルのデモンストレーションをやってた子もGood!。ちばれいの姿は発見できず。中畑さん、すいません。TBSテレビのおっさんアナウンサー(名前知りません)がフジテレビのブースの前で大荷物抱えてふーふー言ってました。行稲晃子のサイン会の看板見ましたが、興味ないので素通り。中畑さん、こんなのもスキ?<うるさい? ペインターのデモやってたのは、確かフラクタルデザインの社長? ハイパークラフトの白髪の社長もいたな。あ、日比野克彦が、シロート臭いデモンストレーションを、なんとあの話題のXRESを使ってやってました。分かってるのかな?あの人。イタチョコのブースでひとり居たのが、やっぱりラショウさんなのかな。まじめにマグカップなんか売ってました。有名人としては、こんな処かな。以上、MAC EXPOの有名人WHO'S WHOでした。


2月23日
 ADOBEえらいっ!!illustrator5.5Jもう届いちゃいました。火曜日に振り込んで、金曜に着くと言うことは昨日発送。システムソフトとはえらい違い。MAC EXPOで忙しいだろうに、これで既存ユーザーも納得できます。システムソフトのバージョンアップなら最低3ヶ月は見ていないと・・・何が違うんでしょ?しかし、本日はインストールの予定無し。今週は忙しいので来週になるのかな。急がせた癖にこんな物です。スイマセン、ADOBEの林さん。
 Dimensions2.0Jがしっかりバンドルされてるのはちょっと悲しい〜。マニュアルも付いてます。1.0からしっかりアップグレードしてきたユーザーとしては、う〜ん。ま、いっか、幸せになる人も多いんだから。Digitasl Prepress Guide と言う印刷物の制作から発注までの注意ポイントの書かれたマニュアルも付いてます。おべんきょうになるなぁ。TYPE ON CALLはもういらないって・・・多分CD-ROM5枚ぐらい有。
 フジのブースにいたのは平松あゆみアナだとのタレコミ情報がありました。うねおかさん、やっほ〜。自分は名前と顔が一致しません、そう言えば一般人にはないオーラがそこはかとなく漂っていたような、残念、サインもらえばよかったですか<中畑さん。<くどいって。


2月24日
 ついに見つかってしまいました、ばうわうさんに。
 以前の日記にもちらっと書いてはいたんですが、この人のとほほ日記に自分の日記が紹介されちゃったんです。最近は随分丸くなって、往年の切れ味が鈍りがちですが(だんだん意識してます?、Mrばうわう<こんなフレーズ大嫌いでしょうね。)、物の見方のひねくれ具合と、人を見る目の冷たさがナイスです。自分に近い物を感じてます。と言うより、とほほ日記のファンで毎日読んでます。日記以外のコンテンツも見てみたいなぁ。朝日新聞の4コマ漫画にねちねちからんでたシリーズは最近見ないですな。う〜、向こうからメール来ないうちに、ファンレター出そっと。

 pagemaker6.0Jも届いてしまいました。早すぎる〜、あどべ。pagemillも頑張ってね。


2月25日
 不定期連載、おきらく映画時評のはじまりはじまり。
 と言うことで、もっぱら、テレビで放映されたムービーについて、何の資料も読み返すことなく、適当な記憶のままおきらくに批評してしまうと言うものです。マニアックなつっこみ入れても本人はそっち方面に知識がないので無駄です。
 じゃ、さっそく。昨夜、J-movie 3の1本として放映された、「レムナント6」。監督本人も言っていたように、日本映画としては無謀な本格SF。言ってしまえば、エイリアンの出ない無印エイリアン<なんや、そりゃ。リプリーのノストロモ号からの脱出シーケンスだけのパクリと書くと、悲しいですね。あ、基本的にこうした試みは褒めたいです。皆さん頑張ってます。ない予算の中から、多分個人持ち出しで作ったであろうプロップの数々。凝縮された予算に比例した凝縮されたセット。CGに予算とられ過ぎで、集められたバッタもんの役者さん。・・・ちっとも褒めてないですね。こんな事は、監督本人が一番知っていることでしょうね。だけど、スタッフの熱意だけは充分伝わってきました。ほんと、こんなスタッフの皆さんに10億位用意して、自由に映画作って頂きたいです。おそらく100億掛けたアメリカ映画より良い物が出来そうです。押井 守、以下のそうそうたるスタッフ(ナレータによる)のそうそうたる由縁を知らない自分は、何の知識もなくコメントしてます。確かに良い出来ですが、シナリオが・・・シナリオにもっと時間を掛けてほしいです。日本の作品は特に。サスペンスとして手垢にまみれすぎ。誰もはらはら出来ないです、あれじゃ。キャラクターも没個性。登場した瞬間に誰が死んで、誰が生き残るのか分かってしまうぞ。
 ま、こんなとこにしときますか。


2月26日
 新コーナーの「ネットDe念写」の評判がとってもいいよ。日本甲斐性なし倶楽部のアホォ!ナビゲーターにも紹介されて、うれぴー!。自分のアホが全世界に紹介されてる〜、バンザイ!<正真正銘、放送禁止のアホである。
 只今ゼッコゥチョ〜!まだ覗いてないあなた、是非、世界最初のサイバーネットでのサイキックExperimentに参加してみましょう。きっと幸せがあなたに訪れるでしょう・・・それがあなたの人生の重要事なら。
 今日は仕事が立て込んでます。これ以上更新できるかどうか不明。と言うことで、お仕事モードに移行してきます。ばいばい。


2月27日
 記念すべき第2回鈴木京香ちゃんの日であるが、あまりにおもしろすぎ、腹の皮がよじれすぎ、盲腸になりそうすぎ。したがって、ちょっと脱線。
 神田うの、あんたはアホ〜。最高すぎるあの演技。しおらしい系・かわいい女の子系演技の、ものすごさ。おそらく「神田うの」の辞書には"ごめんなさい"とか"かわいそう"とかの言葉は多分ない。自分の中にない感情を表現するのは、それは無理というモノでしょう。蟻にカバの皮膚病のつらさを実感することは不可能である。彼女が蟻なのかカバなのかは不明。眉を寄せてひたすらしおらしい女の子ぶりを表現する?のだが、誰が見てもありゃ、ひょっとこだ。最後に泣き崩れるシーンは、多分テイク16位で監督があきらめて、表情を撮るのをあきらめたと見た。神田うのは、多分笑いが止まらなかったはず。・・・彼女の演技にインパクトありすぎで、思わずこんな展開になってしまいました。ゆるせ、全国3,000万鈴木京香ファン。気を取り直して、再度鈴木京香ちゃんの日をことほぐべし。しかし、思い出すのは「神田うの」のアホ面。う〜、夢に出そう。
 オンリー・ユー見てない方にはなんのことやらさっぱりな話題で、スイマセン。バックナンバーから読んでみて下さい。
 鈴木京香ちゃんの日記念、第2回鈴木京香の魅力を探る。はじまるよ〜。
 本日は鈴木京香ちゃんの「泪の美」について考えてみたい。彼女ほど、泣き顔の美しい女優はまたと居ない。大竹しのぶは本番10秒前にカメラ側の目からだけ、ポロリと泪が出せるらしい。おとろし〜、さんまに太刀打ちできるわけがない。大竹しのぶが何種類の種違いの子供を生むかには少し興味があるが、今はそれは置いといて・・・京香ちゃんの「泪の美」について語りましょう。造形の女神が形づくった彼女の頬を伝う泪はまさにほろり、日本画の世界である。泪と鼻水がごっちゃになった、リアリズムの泪は勘弁してほしい。美しい瞳が揺れ、そこから流れ落ちる一しずくの泪、まさにそれこそ夜空にに煌めく一瞬の流れ星のように、僕たちの心を突き刺します。彼女の笑顔に魅せられたていた自分は、最近、彼女の泪の美しさにも動揺しています。<要はなんでも良いんだよね、はい。


2月28日
 強烈な衝撃が邦彦の左肩を貫いた。反射的に傍らのブッシュに転げ込むと、バックパックのなかから、二つに分解されたM16A1自動カービンを素早く取り出した。テーク・ダウン・ピンとピボット・ピンを使って右手だけで3秒で組み立てる。その間にも盾になりそうな岩を求めて静かに移動しながら、357マグナム・リヴォルバーを腰のホルスターに戻す。
 ウェザビーマグナムと思われる大口径ライフルの銃創は、ザクロの実のように邦彦の左肩を粉砕していた。吐き気がするほどの痛みは、意志のちからで無視する。この闇夜の中で、狙撃手(スナイパー)は恐らくノクトスコープ付きのライフルを使用したにちがいなかった。風向きを確かめると、かすかな無煙火薬の匂いが左手から漂っていた。風下から待ち伏せるだけの知恵もない狙撃手は、邦彦の野獣の本能の前に、すでに死んだも同然だった。マンハントの始まりだ。
 息を殺した邦彦は、敵の背後に回るため静かに土手を上っていった。
 アドレナリンの匂いを色濃く漂わせた男が、潅木の陰で見失った邦彦の姿を探しつづけていた。M16A1自動カービンのスコープの中に男の姿が浮かび上がる。このまま引き金を引けば、男の脳髄は文字通り吹き飛ばされて跡形もなくなる。静かに息を止め、そっと引き金を引く
・・・あれ、ガス欠?やだな〜、カートリッジ交換するの忘れてるじゃん。ついでにBB弾の弾込めもやっちゃオーっと。お〜い、ちょっとタンマね。     おわり

 大薮春彦さん、死んじゃったみたいですね。享年61才。還暦すぎた伊達邦彦はかっこわるいな〜。
 製薬会社のセールスマンのお話がありましたよね。年取ってクスリのお世話になることが多くなったからなのか、あの辺りからちょっと付いて行けなくなりました。ハードボイルドにクスリの効能をまくし立てられても、ちょっとね〜。
 ショートショートのバイオレンスアクションというのは無理がありすぎ。漫画にしかなりませんでした。何はともあれ、合掌。


2月29日
 ここんトコ、日記の更新が遅れがちです。まぁ、日付が変わったとたんに「今日の日記」を書いちゃうのは、反則ないし大バカでしょう。仕事を終え、食事も済ませてからおもむろに書斎に向かい、机の引き出しから取り出した革装の日記帳に本日の反省やら何やらを書き記すのが今までの日記の姿だとすると、インターネットのデジタル日記は、電子出版に近いような気がします。それこそパワブクでどこでも端末・グレ電使ってどこでも更新の世界ですから、書いたとたんに読者の元に届いてしまう。ゆっくり読み返す暇もなく、「あ〜、やっても〜た」状態も度々ともなると、本人はむしろ開き直ってます。
 読んでる人の顔が見えないのがちょっとね・・・何だかインターネットって、壮大な全地球規模の「のぞき」のような気がしてきました。むろん覗かれる方も共犯関係にあるわけで、その上、自分もまた「のぞき」の世界に突入する。エッチ関係のサイトの人気が高いのも分かるような気がします。だって、ビニ本買うのも勇気が要りました。ビデオの通販なんてのも、恥ずかしい世界のような気が・・・すいません、1回だけ注文したことあります。結構良心的なお店でした、えっ、なんの話でしたっけ。そうそう、インターネットのお話でした。それはまた、今度ということで・・・



今月の回顧録またの名を"おまけ"

 日記リンクスのランキングの仕組みが、何となく飲みこめてきました。ちゃんとした説明が何処にもないような・・・新しい人には何が何だかよく分からないんじゃないのかな。竹本さん、大西くん、理解できてますか?例によって何処からか引っ張ってきたランキング投票の仕組みを、日記の頭につける。皆さん、クリックしてね。

●今月後半のお出かけ。
  1. 18日はホテル野猿に隣接するビア倶楽部でtama-soc臨時ミーティング&名刺お届けツアーが開催される。奥さんはその時間に多摩そごうにて、子供達の新入学用の洋服の買い付け。いかにもお入学なファッションを敬遠したので、何だか普段着みたいな気もするが、当人達(奥さん含む)が気に入れば、自分に異存はないっす。一人で子供達を観るのが慣れないので、お疲れの様子でした。前日はけっこう雪が降りました。
  2. 25日午前3時、なんじゃこの時間は。府中のデニーズにて、第1回ホノルル会開催。結論的に暇人の集まり、さみしい人たちとも呼ぶ。朝6時まで、何やら無駄話に花が咲く。定期的に開催と言うがいつまで続くかは不明。発起人の奥田氏自身によれば、全くの自由参加。誰も参加しなくて、一人で夜中にデニーズで珈琲飲むハメになるかも。


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