歳時記(diary):四月の項

一日

新人たちが多数来襲。どことなくあちこちが落ち着かない一日。

二日

土曜出勤して夜は当直で。中一日で当直っていいのかよとか突っ込んではいけない。病院で労働基準法を完全遵守するとたぶん医療崩壊が極限に達すると真剣に思う。この現実をどうにかしてほしいとは思うのだがどうにか出来ないんだろうなぁしばらくは。

三日

夜相方がコンサートに行くというので子ども当番。晩飯作って食べて。

四日

今日から医学部学生さんが長期学外実習に。大学病院以外の病院での経験も視野を広げる意味で大事だよね...とか。

五日

外来からネフローゼの緊急入院有り。非常用全力でいろいろ急ぐ。

六日

当科にも新人が加入して、こちらも気合い入れて指導していくつもり。‥‥やりすぎないようにしないとなぁ。

七日

病棟で看護師さんに「あ、先生あの本の続き貸して」といきなりいわれる。訳がわからないでいると取り出してきたのは「猫の手はかりない!」...ぁ、医局に置いといたんだっけ。

八日

医局ケースカンファレンスは超高齢者の慢性心不全がお題。予備力が徐々に乏しくなり、単一の臓器の異常だけでは病態が説明できなくなるのが高齢者の難しいところ、と思った。
夜は当直。

九日

明けてもすぐには帰れない落ちが。
帰ったら家のことで日が過ぎる。

十日

のんびりする日曜日。
夕食に焼き肉食べようぜ、と言って出かけてみたら、お目当ての店が貸し切りで出ばなをくじかれる。

十一日

夜半に亡くなった方がいて、剖検を頂く。謎のままに亡くなった方なのでせめてしっかり調べたいなと。

十二日

他院から転院。尿路感染・敗血症の触れ込みなんだけれど、着いてCT評価してみると「これ腸炎じゃね...?」診断から違ってたという。

十三日

夜は新人医師の歓迎会。参加が遅くなったのでほとんど二次会から、という感じで。

十四日

透析患者さんのデータチェックで夜遅くまで。

十五日

昼飯もそこそこに仕事している気が。ここんところのんびり昼休みした記憶がないなぁ。ひとつには患者が多いんだし、ひとつには実習できている学生さんがとても熱心であること。熱心だとほっぽらかすわけにもいかないよとか。

十六日

内科学会参加。
小学生くらいの子ども連れの人も多少見かけるのはやはり自習室効果なのだろうか。 エボラの話を聞くと、冥王斑はこの病気のイメージかなぁと思ったりする。

十七日

子ども当番。強風で外遊びしづらいところということもあって立川まんがぱーくへ。
「論理少女」(つじ要)見つけて読んでみる。

十八日

入院診て外来やって。
季節外れにインフルエンザが入院してきたりする。まぁ高齢者だからねぇ...。

十九日

熊本で地震というのでニュースであれこれ報道している。歴史的にはそれなりの地震があるとはいえ、最近全然だったのは事実だからねぇ。
熊本で医者やっている知人はかなり忙しくしているらしい。LINEにも返信がないとか何とか。LINEが使えているだけ幸せなのかもしれない。震度の割には死者が二桁って、諸外国の実例と比べればとんでもなく少ないよな...。

二十日

夜はSLEについてということで勉強会の講師。プレゼンテーション準備するのでそれなりに時間を食う。

二十一日

夜は当直。
外来透析通っている人が内シャント閉塞で来院。たまたま自分がいる時でよかった、と言うべきか。

二十二日

当直明け。夜のケースカンファまで結構な時間が。

二十三日

土曜出勤。ついで、と言うわけではないのだが空き時間使って医局のMac端末を調整。システム室にもMacをいじる人がいないため。

二十四日

少しのんびりする日曜日。子どもらつれてトランポランドへ。
跳ねて回ると....結構エネルギー消耗するなこれは。

二十五日

夜は腎生検検討カンファレンス。終わって飲みに行って。

二十六日

透析室の新人歓迎会。連荘だよ....。

二十七日

夜間のDutyは少ない日だったのだけれど一向に仕事が終わらない。

二十八日

外来やりながら。最近本人の病状より癌末期という娘さんの病状の方が気になる某患者さん。
「娘が入院してね。担当の先生の姓がたまたま先生の姓とおんなじで。「母さんが頼りにしてる先生と同じだから、きっと助けてもらえる」なんて話をしたとか。心細い時に、縋って貰えるだけの強さをもてればいいのだけれど。

二十九日

祝日出勤。
普段のやり残し仕事を少し片づけてみたりする。
そのまま夜は当直。

三十日

当直明けて普段通り仕事。午後はさすがに少し時間が空いたけれど。


Written by Genesis
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