デーテーペーな1日

日記猿人関係の発言はこちらで。
8月21日(Wed)
 こんな事を書くから私の精神状態を疑われるのでしょうが、NHK教育テレビの療育相談などと言う番組をよく見ます。障害を持った子供達の教育や保育についての番組なのですが、時折、良質のドキュメンタリーの様に"障害"と言う関係性の中の親子について考えさせられることがあります。
 残念ながらうちの二人の子供には障害はありません、と書くのはいかにも不謹慎であるのは承知の上で、「幸いにも障害はありません」と書くほど無自覚ではありたくないと考えています。まぁ、言葉あそびと言われればそれ迄。
 自閉症の子供達を育てることの大変さを理解できる「親」としての私も確かに存在しますが、診断され、治療の対象とみなされる「自閉症」の子供達により強く共感するのが、やはり私なのでしょう。
 他とのコミュニケーションが苦手、集団行動における逸脱、落ちつきのない行動、それとは対称的な些末事への執着・・・全て自覚症状があります。幼児期から小学校にかけてだけではなく、現在もそうかもしれません。ただ、大人の場合は自閉症とは呼ばないのかもしれません。
 しかし、それらを「自閉症」と診断し、治療の対象とみなすとき、はたして医学は本当にそうした子供達の心の中に入っていけるのか?目に見えない疾病や障害は医学によって"発見"されるまでは、それぞれの個人の肉体の中に潜んでいます。診断され、病名を告げられることで人は初めて自らの疾病に対面する。だが、人間の心の中を診断し、治療を施すと述べる医学に、私は不遜なモノを感じています。一方で、団体行動を強制され、その事にまったく無自覚のように見える子供達に病的なモノを感じるのは私だけなのでしょうか?
 無垢であるべき子供の心が傷ついているのを見ることはとても辛い。しかし、その傷ついた心のあげる叫びに魅せられる私の心は、やはり病んでいるのかもしれません。


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